2026/08/20 22:09

当店の珈琲豆は挽かずに豆のままで販売しています。
挽いてしまうとその瞬間からアロマの放出と酸化がはじまり、どんなスペシャルティ豆だったとしても風味の劣化が避けられません。
ドリップバッグや珈琲バッグは既に挽いていますがあらかじめエイジングという炭酸ガスの放出と風味の熟成のために焙煎から時間を置いた豆を使い、バッグ充填後個包装して脱酸素剤を封入しています。
市販のものは窒素ガスで酸素を置換したものが多く賞味期限も長いのですがそれでも製造段階から風味の減衰は徐々に進行します。
と言うわけで、ご自宅で飲む直前に豆を挽いていただくのを強くオススメしているのですが、「挽き目はどうすればいいの」というご質問をよく受けます。
先ずコーヒーミル(グラインダー)についてなのですが、調整の仕方を覚えていただかないとなりません。
調整ネジを一杯に締め込んで、刃が噛み込んで動かなくなったところからネジを戻し、クラシックな鋳鉄やセラミックの刃のついたモデルならレバーが回せて軽く刃が当たる音がする所、ステンレス刃なら刃が当たる音がしなくなった所、またはレバーが回せるようになった所から少し緩めた所が一番細かい挽目です。
その時点で粉が粒立たずふわふわパウダーになるものはエスプレッソが淹れられる[極細挽き]、それより荒く食卓塩ぐらいにしかならないものはマキネッタができる[細挽き]からの用途になります。
[細挽き]は他にもサイフォンコーヒーなどに使われますが、濃く出やすいので抽出時間が短くてもしっかりした味になる半面苦みも出やすく味の輪郭はぼやける方向になります。また、精度の低い刃では微粉という更に細かい粉が多くなりペーパーフィルターでは目詰まりを起こしてしまいます。
当店でオススメしているのは[中細挽き]です。グラニュー糖くらい〜1mm未満くらいの粒で、ペーパーフィルターのドリップに適しています。抽出の効率が良く豆の持ち味を最大限引き出すためにあまり粗い粉にしないほうがよいと考えます。
もしも味が濃すぎたり苦みや酸味がキツく感じたりする場合は粗め方向に調整した[中挽き]もお試しください。
水だし珈琲や深煎り豆は[中挽き]がオススメです。
粒の大きさが2mm前後、ゴマやふりかけくらいの粒は[粗挽き]です。じっくり時間をかけて淹れるネルドリップやフレンチプレスなどで使われます。
ところで、コーヒーミルの刃にも形式と材質の違いがあります。
●コニカル刃→手回しミルや小型の電動ミルで使われる円錐型の内刃とリング状の外刃の組み合わせ。粒が立体的になり抽出効率も良く強い味になる傾向。
●フラット刃→ブレード型の2枚の刃の間を豆が通り抜け、平べったい粒になる事でクリーンで奥行きのある味わいになる。プロ仕様のグラインダーはこのタイプが主流。
実はコーヒーミルの違いでかなり味わいに差が生まれます。
刃の切れ味を維持して古い粉の混入が無いよう日々の手入れが大切です。
お手持ちのミルでいろんな挽目を試してみて、好みの味を見つけてください。

